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あきんどブログ記

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耐震偽造問題の本質「静新・論壇」

(静新12月13日「論壇」)
耐震偽装問題の本質・佐藤隆三
「民営化で仕事の質低下」
耐震偽装問題が日本中に衝撃を与えている。いま、その背後にある本質的な要因と、再発防止策を考える必要がある。
監督機関は、建築士はプロとしての見識と良心をもって設計に当たっているはずだ、との先入観で、欠陥や偽装を見つけだそうとする厳しい検査姿勢をとらなかった。これは一種の性善説だ。日本で性善説が機能している例としては、自動車の車検制度が挙げられる。
つまり自動車メーカーは欠陥のない安全な車を作ろうと良心的に努力している。だから車検をする側も大雑把で通りいっぺんの検査をするだけだ。例外はあろうが、通常は車検が見落とした欠陥故の事故が続く、というケースはあまりない。良い車製造へのメーカー側の努力を可能にしているのは、自動車業界の熾烈な競争なのである。裏を返せば、世界一安全で高性能を誇る日本車に対して、金のかかる車検を義務づけるのは矛盾した制度だ、との海外の眼がある。
次に、監督権と許可制の民営化が事件の原因、とする説がある。「民間に監督権を与えると、競争原理が逆に仕事の質を低下させる」とは経済の原則だ。仕事を多く獲得して利益を確保するために認可水準を甘くするからだ。
非民間の自治体監督機関も今回の欠陥を見過ごしたではないか、との反論がある。自治体の場合は利益確保の動機ではなく、明らかに職務怠慢が原因である。
車検のケースでは、民と官の双方で車の安全性をチェックする制度がうまく機能しているように見える。民間の車検機関も車検の仕事を多くとる努力をしているが、この場合は車そのものが安全なので問題は起きていない。
売り手と買い手の情報格差
加えて、自動車とビルのような建造物とでは、「商品」として本質的相違点がある。車検制度はうまく働いても、建造物の許可制度がこうした破綻に直面したのには、安全性と情報のギャップ、という理由がある。
ビルの耐久性は半永久的なのに対して、車は数年で買いかえることができる。また車の場合は、売り手と買い手の情報の格差は極めて少ない。
つまり、メーカーばかりでなく消費者も車の性質をよく知っている。ビルの場合、買い手=消費者側はその建物の強度についての知識をほとんど持っていない。特に技術面で偽装が行われたとなると、融資をする銀行でさえも肝心のことは何一つ分からなかった。
ではいかに再発を防ぐのか。ケネディ大統領はかつて「米国のビジネスマンたちは、金儲けのためなら手段を選ばない」と彼等への嘆き、不信感を隠さなかった。資本主義の利潤極大原則の下では、性善説に基づいた単純な制度は機能しない。その点では日本のビジネスマンも同様だ。
この問題は、「監督権の民間委譲は質の低下を意味する」ことを露呈した。つまり明らかに「官から民へ」の陥穽(かんせい)の一つなのである。今年の衆院選前にこの事件が発生していたら、小泉民営化路線を国民があれほど支持したろうか。これは灰聞(そくぶん)する米知識人の疑問点だ。
いま世界中でバーチャルと現実を混同する風潮がある。TVやアニメの世界で氾濫しているバーチャルの映像の影響だろう。不動産業者もいうが情報を経済学的に見ると、大衆はビルや家屋の見栄えで価値を決める。ビルの外装に惑わされずに安全性をチェックする制度を、直ちに再構築すべきである。(ニューヨーク大大学院教授)
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  1. 2005/12/13(火) 11:02:26|
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  1. 2005/12/13(火) 20:47:29 |
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