県東部の中元商戦激化
販売会、特設店、限定サービス…
百貨店空白区 各店戦略さまざま

円安や株価上昇で景気回復への期待感が高まる中、各百貨店では中元商戦がスタートしている。1月に西武沼津店が撤退した県東部地区は百貨店空白地区になっているだけに、顧客獲得競争が激化する様相を見せている。
◆顧客ニーズに対応
西武池袋本店は「夏の謝恩特別販売会」を6月1日から10日まで、旧西武沼津店に隣接する催事場で開き、贈答品利用が多かった顧客ニーズに応える。
沼津店営業終了後も担当者が約10人常駐。沼津市でファッション販売会や、西武池袋本店へのチャーターバスなどを展開してきた。担当者は「県東部は商圏としての魅力が高い地。他店舗とのネットワークも生かしたい」と力がこもる。
◆新規獲得の好機
「東部展開の第一歩」と静岡伊勢丹の鎌形秀昭社長は中元商戦を位置づける。4月に沼津駅近くに開設した外商活動の事務所ビルで、6月6日から7月15日まで中元商品の注文を受け付ける期間限定ショップを設ける。
7月には婦人・紳士・こども服から食品までフルアイテムの販売会も行う。同店は「沼津でここまでの展開は初めて。百貨店に向けられる要望を踏まえ、今後の対応につなげたい」と歳暮商戦まで見据えている。
◆県都に誘導策展開
松坂屋静岡店はJR沼津駅で、6月1日から週末を中心に、中元商戦を告げる街頭PRを展開し、静岡店への来店を呼び掛ける。駐車料金や割り引きなど東部地区からの来店客に限定したサービスを盛り込んだ。
4日まで静岡店で開催中の物産展を売り込む東部地区用の折り込みチラシ約7万部も配布した。担当者は「東部地区は手探りの部分もあるが、認知度を高めたい」と意気込む。
《静新平成25年6月1日(土)朝刊》
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- 2013/06/01(土) 11:31:30|
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