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あきんどブログ記

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都市は「成熟・収縮」時代へ

都市は「成熟・収縮」時代へ
理想像の共有化図るべき:川口良子
川口建築都市設計事務所専務取締役

kawa
皆さんはご存知でしたか?
戦後日本の都市政策の大きな転換点を迎える改正「都市計画法」が十一月三十日に全面施行になったことを。
都市計画法は地域の環境や将来像を決める法律であり、誰にも関係が深いはずなのだが、なじみが薄い。加えて今回の改正は、中心市街地活性化施策の「まちづくり三法の改正」の一環でもある。
そのため、具体的な改正点である都市郊外での大規模集客施設の規制強化に注目が集まり、都市づくりの方向性の大きな変化、「成長・拡大」から「成熟・収縮」への転換による改正として話題になることは稀である。
今回の改正は、人口減少社会を迎え、都市の「拡大」を前提とした都市計画制度の考え方を転換し、都市機能の無秩序な拡散に歯止めをかけ、「都市機能がコンパクトに集約した都市構造の実現」を目的としている。
具体的には、歩いて移動できる範囲に必要な機能が立地した便利で効率的なまち、職住が近接した子育てしやすいまち、多世代がバランスよく高密度に暮らす健全なコミュニティが実現したまちを、既存市街地のストックを最大限に活用しながら実現する。といったイメージであろう。
そこでは、病院、学校、庁舎などの公共公益施設の郊外移転、大規模な集客施設の郊外立地は、都市機能の拡散による生活利便性の低下とみなされ、都市の拡大成長を前提とした郊外部の開発は、公共サービスの効率低下とされる。
超高齢社会の到来、地球環境問題の深刻化、更新期を迎える多量の都市ストックの維持への対応と地方財政の逼迫(ひつばく)等を視野に入れれば、転換の方向性は正しい。
しかし、一方、多くの地方都市の現実は、クルマ社会である。一家に一台ではなく、二、三台を所有する。都市のスプロール的な拡大は、その時の法律・制度の枠組みでの施策や誘導、市民の社会・経済活動の蓄積や選択の結果であり、現実には今も進行中である。多くの都市では、病院、学校、庁舎等の公共公益施設の郊外立地は、近年成しえた既成の事実であり実態だ。さらに、合併した市町は分散した市街地を内包する。理想とするコンパクトな都市の現実的な具体像を、住民が共有化することの困難さを実感する。だが、どの都市も「成熟・収縮」時代への対応は不可避である。
都市は、地形条件、歴史的な経緯、規模、市街地の拡散状況などにより、様相は多様である。「成熟・収縮」時代におけるその都市なりの現実的な方向性を、成長が止まった縮み志向としてではなく、持続可能な都市づくりや都市の質を高める視点で、腰を据えて考えるべき時期だと感じている。
(静新平成19年12月19日(水)「時評」)
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  1. 2007/12/19(水) 11:13:04|
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